東京国際女子マラソンは、1979年から2008年の間に行われた、東京を舞台に繰り広げられた女子の国際マラソン競技大会でした。この大会は、世界で初めて国際陸上競技連盟(IAAF)が公認する女性限定のマラソンとして、1979年に第1回が開催されました。
大会のコースは、国立霞ヶ丘競技場をスタート・ゴール地点とし、大森海岸交番前を折り返す約42.195キロメートルで、東京都内の有名なランドマークを通過する壮大なルートでした。競技者たちは国立競技場を出発し、東京ドーム、東京タワー、皇居、東京駅、増上寺、品川駅、大井競馬場、平和島競艇場などを巡り、大森海岸交番前で折り返して戻ってくるという挑戦的なコースでした。特に35キロメートル地点を過ぎた後、水道橋駅前から四谷にかけての急坂は、世界でも屈指の難コースとされ、ランナーたちにとって大きな試練でした。
この大会は、オリンピックや世界陸上選手権、アジア競技大会などの大規模な国際大会の選考レースの第1弾として位置づけられ、国内外の有力なランナーたちが参加しました。1990年代以降、日本人選手の優勝が増え、特に1995年から1999年にかけては5連覇、2005年から2008年にかけては4連覇という記録が生まれました。
2007年には、東京国際男子マラソンが東京マラソンに統合されましたが、女子マラソンは「東京国際女子マラソン」として続行されました。しかし、警視庁からの都心交通規制に関する指摘を受け、2008年の第30回記念大会をもって終了することが発表されました。その後、新たな国際女子マラソン大会である「横浜国際女子マラソン」が横浜市で開催されました。
第30回東京国際女子マラソンは2008年11月16日に開催され、節目の大会として注目されました。この大会で、尾崎好美(第一生命)が2時間23分29秒のタイムで初優勝を果たし、「最後の女王」として輝きました。
主催者は日本陸上競技連盟、朝日新聞社、テレビ朝日で、主管は東京陸上競技協会でした。大会の協賛企業には、資生堂、みずほフィナンシャルグループ、大和証券グループ、NTTドコモなどが名を連ねました。東京国際女子マラソンは、30年にわたる歴史の中で多くのランナーたちに感動と挑戦の舞台を提供し、日本の陸上競技に欠かせない存在でした。
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