1999年の春、東京では桜の花が美しく咲き誇り、お花見の季節が到来しました。その中でも、隅田公園の墨堤と上野公園は特に夜桜の美しさで知られています。
隅田公園の墨堤は、隅田川に沿った美しい桜の名所として歴史が古く、江戸時代には将軍・徳川家綱によって桜が植えられました。墨堤には約340本(向島側)と約600本(台東区側)の桜が植えられ、吾妻橋から桜橋までの約1キロメートルにわたる桜のトンネルは見事で、春になると美しい花道を形成し、訪れる人々を圧倒します。夜にはライトアップされ、桜とともに幻想的な雰囲気を醸し出します。墨堤の桜は、8代将軍吉宗によって大々的に拡充され、桜の名所として有名になりました。隅田川の花見は昔からの情緒が残りつつも、現代でも賑わいを見せています。墨堤さくらまつりは、毎年3月下旬から開催され、夜にはライトアップされた桜が美しい景色を生み出します。屋形船から見る夜桜も魅力の一つで、最寄り駅は本所吾妻橋、押上、浅草などからアクセスが便利です。
一方、上野公園は東京都内でも有数のお花見スポットで、特に夜桜の美しさで知られています。公園の中心に位置する「さくら通り」はお花見の象徴であり、約800本の桜が咲き誇ります。ソメイヨシノやヤマザクラ、カンザン、カンヒザクラなどさまざまな種類の桜が一堂に会し、見事な桜トンネルを形成します。桜の花が満開になると多くの人が訪れ、整備された広い通りと往来を分ける工夫により、混雑を避けながらゆったりとお花見を楽しむことができます。夜になると通り沿いには伝統的なぼんぼりが灯り、幻想的で趣ある雰囲気を演出します。特に「ぼんぼり点灯」によるライトアップは、夜桜を一層美しく際立たせ、夢のような景色を提供します。上野公園では昼夜を問わず、美しい桜を楽しむことができ、その雰囲気は大人のお花見デートにもぴったりです。
1999年の桜の開花日は4月2日で、春爛漫の季節に桜の花が咲き誇りました。これらの公園でのお花見は、歴史的な雰囲気と美しい夜桜が調和し、訪れる人々に春の訪れを感じさせる特別なひとときを提供しています。
上野恩賜公園でお花見(夜桜) 1999年4月9日(平成11年)
隅田公園の墨堤でお花見(夜桜) 1999年(平成11年)
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