ふじてんスノーリゾートは、山梨県南都留郡鳴沢村に位置するスキーリゾートである。富士山の北麓、標高1285mから1485mに広がり、 首都圏や横浜、静岡からもアクセスしやすい立地が特徴だ。1986年に富士天神山スキー場として開業し、2000年に 「ふじてんスノーリゾート」に名称を変更してリニューアルオープンした。開業当初から山梨県内で初めて人工雪を採用したスキー場 として注目され、現在も最新の降雪システムを導入することで高品質な人工雪を提供している。カナダの自然雪に匹敵するほど溶けにくい 雪質は、12月上旬から4月上旬までの長いスキーシーズンを可能にしている。 リゾート内には初心者から上級者まで楽しめる7本のコースがあり、最大斜度は32度、最長滑走距離は1500mに及ぶ。また、 スノーパークやモーグルコースが設けられており、スキーやスノーボードの多彩な楽しみ方が可能だ。特にスノーパークは若者に人気で、 初心者向けの低めのボックスやレールから、中上級者が新しいトリックを練習できるアイテムまで幅広く揃えている。シーズン中盤には キッカーが設置されることもあり、挑戦的な滑りを求めるスノーボーダーにも支持されている。一方で、コース全体では木製や鉄製のそり、 スノースクート、スノーデッキなどの滑走は禁止されている。 ふじてんスノーリゾートはファミリー層や外国人観光客にも人気である。そりゲレンデやエア遊具を備えた「ちびっこ愛ランド」は、 小さな子どもを連れた家族でも安心して楽しめるエリアとして評判だ。また、外国人専用のそりゲレンデも併設されており、特にアジア圏や イスラム圏からの観光客に好評を博している。晴天率が高いこの地域では、晴れた日には富士山を間近に望むことができるセンターハウス からの景観も大きな魅力の一つである。 施設面でも充実しており、センターハウスにはレストランやロッカー、更衣室、託児所が完備されているほか、スキーやスノーボードの レンタルが可能な専用棟もある。リフトは高速クワッド1基を含む4基が設置されており、2500台を収容できる駐車場やナイター設備も 備えている。2018年12月以降は、敷地内の天神山山頂に展望デッキが設置され、観光リフトも運行を開始した。ここからは富士山や 河口湖を一望することができ、冬のスキーシーズンだけでなく、夏季の観光地としても親しまれている。 さらに、ふじてんスノーリゾートはスキーやスノーボードだけでなく、年間を通じて楽しめるアクティビティも多彩である。2013年からは 夏場にスキーやスノーボードが楽しめる「サマーゲレンデ」を展開しており、マウンテンバイクやグラススキーなどのアクティビティも 導入されている。同年には林間起伏フィールドを活用したサバイバルゲームフィールド「フジ・フォレスト・フォース（通称：エフスリー）」 も開設され、国内外から注目を集めている。過去には、1997年に第一回フジロック・フェスティバルの開催地にもなったことがあり、 イベント開催地としてもその可能性を広げている。 このように、ふじてんスノーリゾートは冬季のスキーリゾートとしての魅力にとどまらず、通年で楽しめる観光施設として進化を続けている。 美しい富士山の景観、豊富なアクティビティ、快適な設備が揃ったこのリゾートは、家族連れや初心者から上級者まで幅広い層に支持される 存在である。

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