安比高原スキー場は、北緯40度に位置する美しい北日本の山岳リゾートで、東北の中心ともいえる岩手県八幡平市に広がる スノーマウンテンリゾートである。その成り立ちは、リクルートの創業者である江副浩正が、社員研修施設として 「レクロ・エデュケーション・センター」を開設したことに始まり、これが発展して現在の安比高原スキー場へと繋がっている。 1970年代後半、安比高原の開発には丸紅を除く多数の企業が参画し、林野庁や岩手県、青森営林局などの公的機関と共同して 江副が大規模な開発計画を指導した。1980年には「安比総合開発」が設立され、リクルート、北海道東北開発公庫、 地元の自治体や岩手銀行などが出資に参加し、江副自らが社長を務めた。この組織的な支援のもと、スキー場は1981年に正式開業し、 日本有数のスキーリゾートとしての発展を遂げることとなる。 安比高原スキー場は、前森山と西森山（八幡平）に広がり、標高差は1,328mから620mに及ぶ。最長滑走距離は5,500mにも及び、 滑走面積は広大な282ヘクタールに渡っている。リフト数も多く、13基のリフトにより、21本のコースでスキーヤーやスノーボーダーを 迎えている。豊富な雪量と優れたコース構成により、初心者から上級者まで幅広いスキーレベルに対応しており、特に2,000mを超える 長大なコースが11本も揃うなど、ロングクルージングを心行くまで楽しむことができる。さらに、ツリーランエリアも設置されており、 自然の中でパウダースノーの魅力を存分に味わえるのが特徴である。キッカーやウェーブ、レール、ボックスなどのアトラクションも揃い、 テレインパークが充実しているため、スキーだけでなく、アクティブなスノースポーツの楽しみも満載である。 アクセスも良好で、東北新幹線が停車する盛岡駅から在来線で約65分、さらに安比高原駅からバスで約5分という便利な立地にある。 盛岡駅やその周辺には「わんこそば」をはじめとする「盛岡三大麺」などのご当地グルメも充実しており、観光や食を楽しむのにも 最適である。自家用車でのアクセスも容易で、東北自動車道の安代インターチェンジから約15分で到着することができる。こうした アクセスの良さも魅力であり、スキーやスノーボードといった冬のアクティビティに加え、現地のグルメを堪能して帰るという充実した プランを楽しめる。 また、安比高原スキー場は長年にわたる多様な集客施策により、多くのファンを集めてきた。バブル景気やスキーブームの時代には、 その規模と施設の充実ぶりから高い人気を博し、屋外コンサートの共催や夜間ライトアップ、キャッシュレスサービスの導入などを通じて、 訪れる人々に忘れられない体験を提供している。2000年には「岩手総合開発」と「岩手観光ホテル」が統合して「岩手ホテルアンドリゾート」 が設立され、スキー場の運営に関わる企業は幾度か変わってきたが、2003年にリクルートが経営から撤退し、加森観光に売却されるなど、 時代に合わせた運営がなされてきた。2016年には特定目的会社による買収も行われ、現在も変わらずリゾート地としての発展を続けている。 安比高原スキー場は、壮大な自然環境と豪雪地帯に位置することから、国内でもトップレベルのパウダースノーが楽しめる場所として 人気を集めている。その豊富な積雪量と滑走距離、バリエーション豊かなコース設計により、スキーヤーやスノーボーダーにとって 理想的なウィンタースポーツの聖地となっている。また、アクセス面の利便性や、多彩な楽しみを提供する設備、周辺の観光やグルメも 魅力であり、まさに東北を代表するスノーリゾートである。

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