2017年から2018年にかけての冬は、3年ぶりの寒冬となりました。
特に2月上旬までは厳しい寒さが続き、その後も2月中は気温が上がらず、
冷え込んでいました。しかし、3月に入ると異常な高温が続き、
これにより全国的に桜の開花が非常に早い年となりました。
この気象パターンは、寒冬の後に温かい春がやってくるタイプで、
開花が早まる傾向にあります。
1月と2月上旬の発表では、3月の高温が予想できなかったため、
予想が平年並みに近いものでした。
しかし3月が大幅に高温になり、
関東から九州地方では、開花時期も平年よりも早まりました。
東京の桜は平年よりも9日も早い3月17日に開花し、神奈川は3月20日(開花平年差:−6日)、
埼玉は3月22日(開花平年差:−7日)に開花しました。
これにより、関東地方全体で「平年よりかなり早い」開花となりました。
桜の開花には、前年の夏に形成された花芽が休眠から覚醒するタイミングと、
その後の気温の変動が大きな影響を与えます。冬の低温は花芽の休眠を促し、
春になると気温が上昇するとともに花芽の成長が進み、開花に近づきます。
この年は休眠からの覚醒が早く、3月の気温が平年よりも高かったことから、
桜の開花が急速に進んだのです。
特に関東地方では、3月の気温が平年よりも高かった事が、
東京の桜が2002年と2013年に次ぐ、
観測史上3番目に早い開花日である3月17日を迎える要因となりました。
気温の影響や花芽の休眠から覚醒までのプロセスが、
桜の開花にどれだけ影響を与えるかが明らかにされ、
これをもとに今後の桜の開花予測の精度向上が期待されます。
また、関東地方では2018年は桜の開花が特に早かったことから、
この地域の気象パターンと開花時期の関係についても新たな知見が生まれ、
構築される事でしょう。
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