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2010年10月24日に開催された「第4回神楽坂ギャルソンレース」は、神楽坂まち飛びフェスタの中でも特に注目を集めたイベントの一つでした。
このレースは、パリで100年以上続く伝統的なウェイター競技「コース・ド・ギャルソン」を神楽坂で再現したもので、神楽坂の街並みと
フランス文化の親和性を活かした非常にユニークな催しです。神楽坂は古くからフランス人居住者が多いことから「プチ・パリ」とも
呼ばれており、このイベントはその地域性を反映した、日仏交流の象徴的な行事でもあります。
「ギャルソンレース」とは、ウェイターやウェイトレスがトレイに載せたグラスの水をこぼさないように運びつつ、スピードを競うものです。
2010年のレースでは、神楽坂上交差点から赤城神社入口信号手前までの300メートルのコースで行われ、競技者たちは細心の注意を払いながら
ゴールを目指しました。当日の気象は、平均気温15.4度、湿度70%、北北西の風、平均風速1.8m/sと、肌寒い曇り空が広がり、一時的に
雨も降る不安定な天候でしたが、観客の熱気とレースへの関心は冷めることがありませんでした。
この年の参加者は、フランス文化に敬意を表してギャルソン姿で臨むだけでなく、仮装や着物、高下駄姿といったバラエティ豊かな格好で
レースに挑むなど、神楽坂ならではの風情と遊び心を存分に楽しんでいました。沿道に集まった観客たちは、競技者たちに熱い声援を送り、
その盛り上がりがレース全体を活気づけました。
このイベントで特に注目を集めたのが、前年に優勝を果たした和菓子店「梅花亭」に勤務する高橋結人さんの再挑戦です。高橋さんは、
事前に特別な練習をすることなく本番に挑みましたが、彼の熟練したバランス感覚と素早い動きで再び優勝を果たしました。2年連続での
勝利に、高橋さんは笑顔で「才能ですかね(笑)」と冗談交じりにコメントし、周囲の人々を楽しませました。彼には、トロフィーと共に
シャンパンとチキンが贈られ、その栄誉を称えられました。
このギャルソンレースは、単なる競技という枠を超え、神楽坂という地域の文化的な背景を活かしつつ、地元の住民や観光客が一体となって
楽しむことができる場を提供しています。フランス文化と日本文化が交差するこの地で、伝統とモダンが見事に融合したイベントとして、
神楽坂まち飛びフェスタの一環として毎年盛大に行われてきました。このようなイベントは、地域の活性化に貢献すると同時に、観光客にも
神楽坂の魅力をアピールする絶好の機会となっています。
また、神楽坂まち飛びフェスタ全体としても、このギャルソンレースを含めて約20日間にわたり多彩な催しが行われ、アートや文化、
エンターテインメントが融合した神楽坂の魅力を存分に発信しました。神楽坂の商店会や地元企業、学校なども協力し合い、神楽坂全体を
アートスペースに変えるというコンセプトのもと、地域全体が一体となって行われたこのイベントは、地域社会のつながりを強化し、
外部からの観光客にとっても魅力的な文化体験を提供する場となりました。
「第4回神楽坂ギャルソンレース」は、単なる競技イベントではなく、神楽坂という地域の個性や文化を象徴する行事として、
今後も長く続いていくことでしょう。そして、参加者たちが楽しみながら競い合い、観客がその熱気を共有するこのイベントは、
地域の伝統を尊重しつつも新たな文化を創造していく神楽坂の活力を感じさせるものとなりました。
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